一人でできること、チームだからできること

孤独な作業が結構好き、という話を先日書きましたが、チームで取り組む仕事ももちろん好きです。私は一人で会社をやっていて、社員はほかにいないので、比較的ボリュームのある制作の仕事に携わる場合は、各分野のプロである仕事仲間に声をかけて、少人数のプロジェクトチームを作ります。その特集や書籍、広告が完成したら終わる単発の場合もあるし、レギュラー化することもあります。この分野なら毎回あの人に頼もう、という場合もあるし、意外なところであの人に声かけてみよう、という場合もあるし、あの人とあの人を引き合わせたい、というのが理由になることもあります。もちろん、私から声をかけるだけではなく、要請されてチームに参加する場合もあります。

会社員時代、先輩と2人だけの最小チームから30人以上の大所帯までいろいろな編集部に所属していて、チーム仕事の醍醐味もちょっとつらい部分もいろいろ経験してきた気がしますが、思い出すのは楽しいことばかりです。一緒に苦労や達成感を経験したチームのメンバーは、ちょっと学生時代のクラスや部活の仲間にも似て、今も時々会う人もいるし、会えなくても折に触れ、みんなどうしているかなと懐かしく顔を思い浮かべたりします。


それに比べると、プロジェクトごとに集まる今の少人数チームは、どちらかというとバンドとか駅伝のチームに似ている気がします。今回はロックバンドだから、あのギタリストに依頼しよう。パワフルなヴォーカルならやっぱりあの人だな。今のチーム仕事の醍醐味のひとつは、お互いの専門知識やスキルに信頼をおいた相手に自分から声をかけて一緒に働けることでしょうか。一人で黙々と取り組む孤独な作業が楽しくできるのは、次に襷を渡す走者への期待と、同時に相手から寄せられる期待が、自分が走り続けるためのエンジンになるから。やっぱり、孤独な作業の先にあるものが、いつも自分のパワーになっているのです。