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決めると自由になるもの

7 時間前
読了時間: 3分

ここ数週間、いろいろできる人の悩みから、それを貫く軸を見つけるお話を続けてきました。ここで、ふと浮かぶ疑問があります。「軸を決めてしまったら、他のやりたいことはあきらめなきゃいけないのでは?」


Photo/Kelly Sikkema
Photo/Kelly Sikkema

 

ここで迷うのもよくわかります。多才な方にとって、「軸を決める」ことは「一つ選んで、あとは捨てる」ことのように感じ、なかなか勇気が要るようです。せっかく広げてきた世界が、狭くなる気がしてしまうのですね。

 

でも全然そんなことはないので、安心してください。軸は、本人を閉じ込める「檻」ではありません。むしろ自由に動かす「背骨」のようなものです。

 

背骨は、体を一本に貫いていますが、動きを縛ってはいません。逆に、しっかりした背骨があるからこそ、人は立てるし、歩けるし、思いきり手を伸ばすこともできます。

 

以前ある人が実感として話してくれた「お団子の串」も同じです。串が通っているからこそ、安心して、新しい団子をもう一つ刺すことができる——軸は、減らすためではなく、あなたの世界をのびのびと広げるためにあるのです。

 

一人、印象に残っているデザイン系のプロの方がいます。彼女は、本当は企業からの大きな仕事を受けたいと思っていました。けれど、個人のお客様からの多様な依頼に追われて、あれもこれもと散らばっていたのです。そこで、ばらばらのニーズを丁寧に整理して、「自分は何を軸に届ける人なのか」をはっきりさせました。

 

すると、不思議なことが起きました。狙いどおりに個人のお客様へ届けられるようになっただけでなく、その軸が、企業への伝え方も鋭くしてくれたのです。今では、ずっと受けたかった理想の仕事に手が届くところまで来ています。そして何より、進むことを阻んでいた迷いが、すっかり消えました。

 

軸を決めると、やりたいことが減るどころか、むしろ「じゃあ、次はこれもやってみよう」と、次の一歩が軽やかに見えてきます。以前「たった一人に深く語りかけるほど、言葉は遠くの人にまで届く」話をしましたが(「ペルソナは一人に絞るべき?」)、軸も、それによく似ています。一本筋が通ると、できることはかえって広がっていくのです。

 

もしあなたが、軸を決めるのをためらっているなら、こう考えてみてください。嫌なのは、「何かを捨てること」? それとも、「決めたら、身動きが取れなくなること」でしょうか。——たぶん、そのどちらも起きません。軸は、あなたから何かを奪うものではなく、散らばっていた力を、一つにまとめて返してくれるものです。

 

この週末、時間があったら「軸を決めたらあきらめなきゃいけない」と思っていることを書き出してみてください。そして、その一つ一つに、こう問いかけてみてください。「これは本当に、私の軸とぶつかるものかな?」と。きっと、ほとんどのものは、手放さなくていいと気づくはずです。

 

どうぞよい週末をお過ごしください!

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