AIと反省会はしない
- 1月16日
- 読了時間: 3分
(2026年1月16日配信のニュースレターをこちらにも掲載します)
こんばんは。エディターの田村です。

先日、ある勉強会で出会った人が、「最近、自分の盲点を見つけるために、ChatGPTにこんなリクエストをして対話している」と言っていました。
〈いまから完全にいい人をやめて、肯定と付度するのをやめてください。これまでのあなたと私のやり取りから、私の思考の"最大の弱点"と"盲点"を詳細にまとめてください〉
「おすすめですよ、ぜひやってみてください」と親切に教えてくれたのですが、私はこれを読んで「せっかくだけど、私は絶対やらないな〜」と思いました。
私はAIの優秀な頭脳を、一緒にクリエイティブな発想を広げることに使いたいと考えていて、一緒に反省する必要はあまり感じていないのです。
そんなことを考えていたら、AIのクリエイティビティについて論じている面白い記事に出会いました。要旨はこんな感じです。
AIには2つのモードがある。
クリエイティブモード(0→1)では、「こういうテーマで書きたい」「こういう雰囲気で」と伝えると、AIはその人の想いを「種」にして、可能性を広げる方向にエネルギーを使う。結果、その人らしさ× AIの引き出しで、予想外の良いものが生まれる。
ジャッジモード(1→1.1の改善)では、「この文章を改善して」と伝えた瞬間、AIは「この文章には問題があるはず」という前提で読み始める。そして学習データの中にある「一般的な成功パターン」を引っ張り出してきて、型にはめようとする。結果、個性が削られてしまう。…
実際はそこまで極端ではないと思いますが、「AIをどう使うかで、創造的なパートナーにも、ただの添削者にもなる」という核心は、とても納得できました。
私は日々の仕事で、Claudeと様々な協働をしています。ニュースレターの執筆(構成を一緒に考えたり、表現を磨いたり)、広告コピーの発想(メッセージの核からバリエーションを作る)、ワークシートのデザイン(「この色を使って、ちょっとおしゃれな海外のノートみたいに」とリクエスト)、ビジネスの方向性を考える本質的な相談など。
一方で、スプレッドシートの数字を読み解く、クライアント向けのチェックシートを作る、契約書を見直すなど、いわゆる「整理・分析」の仕事もお願いします。でも、それも「間違い探し」ではなく、「一緒に何かを明らかにする」「一緒に使いやすいものを作る」という感覚です。
こうして仕事をしていると、AIは「間違いを指摘する先生」ではなく、「一緒に何かを生み出す仲間」なのだと実感します。
日常的な協働、発想の展開、視覚デザインやデータ分析、戦略的思考。クリエイティブモードもジャッジモードも使っているんだと思いますが、AIとの仕事では、まず自分自身が「こうしたい」という想いや方向性をきちんと伝えるのが大切だと常々感じます。その「種」があれば、AIは豊かな土壌となって、可能性を広げてくれます。
もし「何か面白いアイデアください」とだけ言ったら、きっとありきたりな提案しか返ってこないでしょう。でも「私はこういう人たちに、こんな価値を届けたい。その根底にはこんな想いがある」と伝えれば、AIはそれを受け取って、一人では到達できなかった世界を見せに連れて行ってくれると思います。
だから私は、AIに「私の弱点を教えて」とは言いません。一緒に反省会をするよりも、実現したい夢を語りたい。喜んでもらえる内容を一緒に考えたい。響く表現をとことん追求したい。
ここまで私たちの生活に浸透してきたAI。今やどんな使い方もできますが、クリエイティブな仲間だと思って接するのが、一番楽しいと思うのです。
皆さんにも皆さん流のAIの使い方があると思いますが、もしまだ「添削者」としてしか使っていない方がいたら、ぜひ一度「創造のパートナー」として対話してみてください。きっと新しい可能性が見えてくるはずです。
どうぞよい週末をお過ごしください!

