パ ズ ズ パ ズ ズ タン!
- 2 日前
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古い話ですが、先月のサッカーW杯、日本対チュニジア戦とスウェーデン戦の会場で、Bon Joviの「Livin' On A Prayer」が流れて再注目され、iTunesの総合チャートにも入ったそうですね(観ていなかったので知りませんでした)。超初心者ドラマーの私が昨年から練習している曲が大いにバズった話題は、ちょっと嬉しかったです。
さて、そのドラム練習は今。(→どうでもいいかもしれませんが一応、これまでの経緯はこちら)
半年ほど練習して、一通り「Livin' On A Prayer」を叩けるようにはなりました。でも、それはあくまで初心者向けに簡略化されたリズムで、フォームの基本も全然なっていない。なぜこんなに一生懸命なのか自分でもわからないのですが、変な癖がつく前にちゃんと習おうと思い、6月から月に2回、吉祥寺のドラムスクールに通い始めました。
師匠は30代の現役ドラマー。すごく親切な先生で、原曲の譜面を参照しながら、私が少しずつ難しいテクニックを取り入れられるように、「Livin' On A Prayer/Lesson Ver.」という専用の楽譜を作ってくれました。
先日、バスドラム(右足のペダルで叩く大太鼓)の拍が少し複雑になった途端、ハイハット(左足でペダルを踏み、右手で刻むシンバル)とスネア(左手で叩くドラム)の動きがそれにつられてしまいました。うまくできなくて困っていたら、先生がこう言いました。
「手足に意識を向けすぎず、上半身を動かさないようにどっしり座って、丹田に意識を集中して、自分の真ん中から全てが動いているとイメージしてみてください」
さらに、こんなアドバイスも。
「目線も、叩く場所を凝視しなくていいです。ふわっとドラム全体を視界に入れながら、向こうに観客がいる感じで、ちょっと遠くを見るくらいで」
丹田。遠くをふわっと眺める目線。ヨガや瞑想、スポーツや武道などで使われる言葉が、まさかドラムのレッスンで次々と出てくるとは思いませんでした。

そしてもう一つ。上の写真は、歌い出し直前の難しいリズムを覚えるために、先生が楽譜に書き込んでくれたものです。スネアとハイハットとバスドラムの拍の組み合わせを、「パ ズ ズ パ ズ ズ タン!」という言葉で覚えるといい、と。
楽譜が読めない私のために、音符を一つずつ目で追うのではなく、音の連なりを丸ごと体に入れる方法を、先生は考えてくれたんですね。
——ここまで書いて、丹田の意識、遠くを見る目線、「パ ズ ズ パ ズ ズ タン!」、実は全部同じことを言っている気がしてきました。
一つ一つの手足の動き、一つ一つの音符を凝視すればするほど、かえって全体がバラバラになる。逆に、真ん中にどっしり構えて、遠くを見て、全体をひとかたまりの音楽として捉えたとき、指先や足先は自然と正しい場所に収まっていく。
そしてこれ、ドラムに限った話ではないのかもしれません。
仕事でも、細部にこだわりすぎて手が止まることがあります。でも案外、もっと大きなもの、例えば世界観や信念、コンセプト、「自分が何をしたいか」がどっしり定まっていれば、まずやることは自ずと決まってくるし、細かい技術も後からついてくるものです。
人生の中の小さな失敗や不安も、一つ一つ凝視していると余計に絡まってしまうけれど、少し遠くを見て、大きな流れの中で捉えると、案外するりとほどけたりします。
「細部を凝視せず、全体をつかむ」という一つの極意。
パ ズ ズ パ ズ ズ タン! 理屈じゃない、こういう覚え方をプロの方々もしてきている。そのことがとても興味深い発見だったし、こういうアドバイスはリアルでマンツーマンだからこそ、もらえるものなんだろうなとも思いました。
超初心者ドラマーの修業は続く……。
どうぞよい週末をお過ごしください!




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