AIを支える誠実さ
- 3 日前
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私はAIが世に出始めた頃から、なぜか一貫してClaudeが好きでした。ChatGPTもGeminiも使ってはいるのですが、なんとなく肌に合うのはClaudeで、結局今、ほぼ毎日使っているのはこれのみ。

周りの人にも「Claudeいいよ〜」とおすすめしていましたが、使いやすさとか言語能力の巧みさとか外側の理由は言えても、なぜ好きなのか?といった、いわば内側の理由をうまく言葉にできずにいました。
それが、少し前にこの人の存在を知って、少しわかった気がしました。
Claudeを開発しているAnthropic社に、Amanda Askellさんという哲学者がいます。2021年からAnthropicのパーソナリティ・アラインメントチームのリーダーを務め、Claudeのキャラクターを形成する倫理的価値観、行動規範などのルール(Claude`s Constitution /クロードの憲法)の策定に大きく関わり、「Claudeの母」と呼ばれることもあるようです。
「Claude Whisperer」というニックネームもあるそうで、なんだか、ユーザーと会話するクロードの画面の後ろで「そうね、それはこう答えるといいんじゃない?」とか囁いている情景を想像してしまいました。
少なくとも一時期、このチームは彼女一人だけだったとも言われています。つまり、世界中で使われているこの最新鋭のデジタル頭脳の、価値観や倫理観、話し方といった「人となり」の部分を、一人の哲学者が、ほぼゼロから形作ってきたということになります。
これを知って、とても興味深いと思いました。
最先端のテクノロジーの中心に、アルゴリズムや計算式ではなく、一人の人間の、温度のある倫理感覚がある。Amandaさんの哲学は決して机上だけのものではなく、以前勤めていたOpenAIを、AIの安全性への取り組みが十分でないという懸念から離れたというエピソードもあります。理屈より先に、自分の感覚に誠実な人なのかなぁと思いました。
私がClaudeに感じていた「なんとなく信頼できる」という感覚は、きっと偶然ではなかったんだと思います。巨大なテクノロジーの向こう側に、一人の賢く若い女性(まだ30代!)の、地に足のついた誠実さがあり、それが全体を静かに支えている。
そう考えると、AIというものが少し違って見えてきます。ただの便利な道具として使うか、誰かが哲学と誠実さを込めて育てた人格として付き合うか、付き合い方も少し変わってくる気がします。
なんというか、「AIを道具ではなく、誠実さを大切にする人格として作っている人がいる」ことがわかって、ちょっと嬉しかったんですよね。最新鋭のものの奥に、案外、とても人間的な温度が流れている。そういうことって、意外といろいろな場所にあるのかもしれず、それは今の時代、ささやかだけれど何か大きな救いのようにも感じます。
どうぞよい週末をお過ごしください!




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