(2022年8月5日配信のニュースレターをこちらにも掲載します)
こんばんは。エディターの田村です。
今週、インテリア誌の編集者だった時代の
先輩と、久しぶりに話す機会がありました。
私は編集長だった先輩を補佐する副編集長で、
いろんな苦難?を一緒に乗り越えたためか
15年近く経った今でも不思議な絆があり、
時々近況報告をし合っています。
その人は数年前の流行語大賞の
候補になった言葉の仕掛け人になるなど
マルチな才能のあるヒットメーカー。
今もますますパワフルに
次々と良い本を作り続けています。
私はこのところしばらく本を作っていないので、
報告できる一冊がなくてちょっとさびしいな、
という気持ちが、数ミリだけですが、ありました。
そんな尊敬する先輩から
「最近はどうしているの?」と聞かれ、
「今はこういう仕事をしていて、
とてもニーズがあることを感じる。
手がける仕事はちょっと変化してきたけど、
今も昔もずっと編集者ですよ」 と話すと、
先輩は楽しそうに聞いてくれました。
インテリア・ライフスタイル分野の
プロの方々からお仕事の相談を受け、
深くお話を聞いていると
皆さんそれぞれに多彩な経験を積んで
その道の先に今の姿があるんだなぁ、と
感動することが多くあります。
海外で培った審美眼や人脈を活かして、
輸入事業にも携わるインテリアデザイナー。
外資系企業の秘書から広告スタイリストまで
多種多彩な経験を活かし、
ブランディングディレクターへ。
親しい人のご病気をきっかけに
大企業のOLからヒーリングのプロに転身。
嫁ぎ先の工務店を手伝う形から
インテリアデザイン会社を起こして成功させた方。
料理研究家になるまでの道のりも、
フードコーディネーター出身の方、
大人気のブログがきっかけの方、
料理教室が評判になった方といろいろ、
みんな、その人らしい歩き方なんですよね。
転身と言っていい振り幅の方もいれば、
活動の幅を広げていった結果、
別の肩書きを獲得した人もいます。
その道一筋の人も含めて、
みんな、その時の問題意識や興味、
情熱に真摯に向き合って努力を重ねた結果、
今の位置にたどり着いているんですね。
だからこそ、
その道のりは、その人だけのもの。
違うことをしていた時期や
仕事を休んでいた時期も含めて、
いつか必ず何か良い形で返ってくる
その人だけの経験になっていると思います。
回り道じゃないですよ、きっと。
出版社時代、一緒に雑誌や本を作った先輩から
翌日、こんなメッセージが届きました。
「今の時代に求められ、自分に適した仕事を
模索しながら探し当て、
そのためのスキルを磨く努力を
怠らないあなたは偉いと思います」
何も詳しいことを話していないのに、
今の私が聞いて一番嬉しい
シンプルなエールの言葉を
贈ってくれた先輩。
うまく言えないけれど、
働くって、ずっと仕事をするって、
本当に素敵なことですね。
どうぞ良い週末をお過ごしください!
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