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顧客で仕事仲間で友達

(2024年2月16日配信のニュースレターをこちらにも掲載します)


こんばんは。エディターの田村です。

 

今週、私より少し年上の友達二人とお食事会がありました。同じ西荻窪という街に住んでいて、近隣のおいしいお店を会場に、定期的に集まっている仲間です。

 

一人は料理研究家のJさん。私は30代の10年間、Jさんから料理を習っていたので、今でもつい「先生」と呼んでしまいます。

 

Photo/Corina Rainer

家族ぐるみの長いお付き合いの中で、私が編集していた雑誌の特集に出てもらったり、一緒に書籍を作ったり、レシピサイトを立ち上げたり、節目節目でお仕事の相談に乗ったりもしてきました。お互いの友達を紹介し合うことも多く、一緒に海外の友達に会いに行ったこともあります。

 

もう一人は地元のフレンチビストロのマダムのCさん。創業以来通い続けている大好きなお店のおかみさん(フレンチだけどそういう呼び方が似合う人)で、いつも親しくお話ししていましたが、コロナ禍真っ只中の頃、ウェブサイトを制作させていただいたのをきっかけに、もっと距離が縮まり、今では気の合うお友達になりました。

 

最初は私が二人のお客さん(料理教室の生徒、レストランの顧客)として出会って、それから二人が私のお客さんにもなって、でも一言で表現するなら迷わずお友達!という不思議な関係なんですね。

 

お互いの商品・サービスにお金を出すという「購入行動」が関係性の中に発生すると、友達として付き合うのは難しいのではないか?と昔は思っていたのですが、この素敵なお友達との関係を振り返ると、そんなことはないんだなと思います。

 

私は彼女たちの商品・サービスの大ファンです。だから喜んでお金を出して買います(友達だからじゃなく)。そしておそらく、彼女たちも私の提供するサービスを喜んでくれているから、何かあると迷わず相談してくれるんだなと思っています。

 

仕事ごと信頼している、お互いに顧客の友達。友達は皆人生の宝ですが、特にこういう友達は特別な存在です。皆さんにもそんなお友達が、きっといらっしゃるのではないでしょうか。

 

さて、その友達との食事会、今回はJさんのキッチンスタジオが会場でした。料理はJさん、ワインはCさんが担当し、材料費全てワリカンの会です。二人とも食のプロなので、私は何もすることがなく、会計係を仰せつかりました。

 

全員仕事好きのためか、新しい共同プロジェクトの話も出てきて、盛り上がった席上。料理もどれもおいしかったのですが、超シンプルな前菜が目からウロコでした。

 

いちごを半分に切ってちょっと深めのお皿に並べ、生ハムをちぎってたっぷりのせ、おいしいオリーブオイルをかけて、黒胡椒をガリガリと挽きかける、ただそれだけの一皿。

 

20年前にJさんから習った「鶏ささみといちごとセロリのバルサミコ風味サラダ」が大好きでよく作るのですが、生ハムといちごだけでこんなにおいしいとは。Jさん曰く「生ハムメロンよりイケてると思う」とのこと。Cマダムも大きく頷いていました。

 

冷えた泡(ロゼタイプだとさらにおすすめ)と一緒に、春に向かう今の季節、最高ですよ。

 

どうぞ良い週末をお過ごしください!


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