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7年目の増刷

(2024年3月1日配信のニュースレターをこちらにも掲載します)


こんばんは。エディターの田村です。

 

Photo/Becca Tapert

先日、以前編集を担当した書籍が増刷になったと出版社の担当者から連絡がありました。

 

2017年春の発行なので、もうかれこれ7年以上前に作った本。クリエイターズPRサポートの仕事を本格的に事業化したのが2018年なので、それ以前、まだ出版社や広告制作会社、通販会社やIT企業などをクライアントに、企画制作や編集ディレクションの仕事をメインにしていた頃の話です。

 

十数年前、個人的にブランディングの相談に乗っていた料理研究家の方を中心に、彼女の専門分野であるフランス料理をベースにしたワインに合う家庭料理を紹介するレシピサイトを立ち上げて、実験的に数年間、毎週レシピを配信していたことがありました。

 

その料理研究家の方は当時、書籍企画を自分で作って出版社へ持ち込んだり、自分のメディアでレシピを発表したりすることを含め、仕事の方向性を探っている時期で、いろんな可能性を試してみたいと言っていました。

 

私の提案したレシピサイトは、その一環でした。スタイリストやカメラマンと季節ごとに集まって、実際の書籍を作るのと同じく、撮影用のラフコンテを作って本格的に撮影するのですが、ノリはちょっと「部活」のような感じで、あまり採算も気にせず、手弁当で楽しくやっていた企画でした。

 

当時、少しだけ少しだけ会費をいただいていた有料会員が200人くらいいたと思います。毎週木曜日夜に、ニュースレターとともにレシピを1つずつ配信して、それをまとめた電子書籍を10冊ほど出しました。

 

4年ほど続けたところでそれぞれの仕事が忙しくなり、活動はいったん休止となったのですが、その後ありがたいことに、そのサイトをずっと見てくれていた出版社数社から、内容を抜粋して本にしたいと声をかけていただきました。

 

著者はその人、上田淳子さん。企画と編集はいずれも私が担当させていただきました。今回増刷になったのはそのうちの1冊、『フレンチベースの小さなおもてなし12ヶ月』です。



上の写真の左が初版、右がこの2月に発行された第2版です。カバーの帯の写真が「鶏とレバーときのこのテリーヌ」から、「ポークフィレのピカタ」に変わりました。

 

上田淳子さんは、今や毎年多くの出版社から何冊も著書を出し、雑誌やTVへの登場も多い超売れっ子の料理研究家。彼女のレシピは昔から本当に親切で、作りやすさやおいしさの理由を本当によく考え抜いて作られているので、全て文句なくおいしいです。

 

コンテンツを作ったのは少し前ですが、普遍的な内容なので、今見てもそれほど古くなっていないし、手前味噌ですが、編集もベーシックだけどしっかりしています。とても良い本なので、ご興味があればぜひお手に取ってみてください。特にワイン好きの方なら、きっとお気に入りの一皿に出会えると思います。

 

また、この本の隠れたセールスポイントは、本を開いて上からギューッと押さえても、変な折りぐせがつかない特殊な製本方法を採用していること。本を見ながら料理をするとき、本がパタンと閉じてしまうのって結構ストレスですよね。そこをちょっと考慮したつくりにもなっております。

 

先月一緒にごはんを食べたとき、上田さんが「私たち、レシピサイトやるの15年早かったね。今だったらもっと上手にできたのにね」と笑いながら言っていました。

 

確かにその通りだけど、手探りの時期だったからこそ、自由にいろんなことに挑戦できたのも楽しかったな。今、また書店に並ぶことになった、懐かしい1冊を前に、そんなふうに思っています。

 

どうぞ良い週末をお過ごしください!

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