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ささやかな30周年記念

更新日:6月28日

(2025年6月20日配信のニュースレターをこちらにも掲載します)


こんばんは。エディターの田村です。

 

クライアントのフランス料理店、「ビストロ サン ル スー」さんが今週、開店30周年を迎えました。

 

フレンチ一本で腕を磨いてきた硬派で実直な金子シェフと、明るくこまやかな気配りの素敵なマダムが切り盛りする、東京・西荻窪の名店。長年通い続ける地元のファンも多いですが、遠くからわざわざ訪れる新しいお客様も毎月たくさんいらっしゃるのだとか。

 

5年前にウェブサイトを制作した後、そのまま運営も任せていただいているので、今年の春頃、ちらっと聞いてみたのです。「何か30周年記念のイベントは予定されていますか?」

 

答えは「特に何も考えていないんですよ。40年はないだろうから、何かやった方がいいのかなぁ。でも、30周年記念メニューみたいなことをやると、お客様に負担をかけることにならないかな? 無理に都合をつけていただいたり、お祝いを持ってきていただいたりすると心苦しいので、メニューは普段通りにしようか、とシェフと話しています」とのこと。

 

記念メニューを作ったとしても、お客さん側は楽しみにするだけで、負担に思ったりはしないよ、と思ったのですが、こういう控えめさがなんともお二人らしい。

 

でも、30年もお店を続けるなんて並大抵のことではありません。そうそうないおめでたい日なので、ささやかでも何か楽しいことをやりませんか?と伝えてみました。お店側にとってもお客様にとっても楽しいことを。

 

動画メッセージなどご自身が前面に出るのは苦手ということで、決まったのは、若き日から今に至るまでを秘蔵写真で振り返る30年史ページを作り、その歩みと懐かしい気持ち、お祝い気分をお客様と共有すること。

 

お二人はお店をオープンする前に2年間、フランス各地のレストランで修業した経験がありました。すっからかん(sans le sou)になるまで食べ歩きをして、そこからのスタートだったので、初心を忘れないように店名にしたそうです。

 

修業時代からお店のオープン、拡張移転、現在に至るまでの写真をお借りして時系列に並べて、そのまま30周年記念コンテンツにしました。20代のマダムが、まるで今田美桜ちゃんみたいに可愛いこと。お客様に愛される一皿一皿のストーリーも盛り込みました。

 

古い写真は、シェフも一緒に楽しみながら探し出してくれたそうです。フランス時代の盟友、歴代のスタッフ、そしてお客様と、支えてくれたのは全て人だったんだな、と写真を選びながら改めて実感したそう。急遽「30年の挨拶は俺が書く」と言ってくださったシェフの言葉にも、まさにそのことが書かれています。

 

30周年記念企画はささやかにウェブサイト上だけでのお祭りとなりましたが、メッセージが次々に届く反響だったそう。お祝いをいただくのは心苦しいから、とおっしゃっていましたが、今日ちょっと用事があってお邪魔したら、お店はお客様や盟友の方々から贈られたお花だらけでした。

 

こういう素敵なお店がずっと続いていること、こんなふうに応援できることを本当に嬉しく思います。サン ル スーさんのウェブサイトを載せておきます。もし近くにいらっしゃることがあったら、ぜひ極上のフレンチビストロの味を楽しみに訪れてみてください。

 

どうぞよい週末をお過ごしください!

 

PS

サン ル スーのマダムほか16組にご登場いただいている、インタビュー&制作事例集も載せておきます。ご希望の方にプレゼントしているので、よろしければこちらからご請求ください!

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