クリエイターとフロー状態
- Atsuko Tamura
- 9月5日
- 読了時間: 4分
(2025年9月5日配信のニュースレターをこちらにも掲載します)
こんばんは。エディターの田村です。
制作の仕事に没頭していて、気がつくと夜になっており「あれ、もうこんな時間?」と驚くことが最近よくあります(とてもありがたく、幸せなことです)。

ウェブサイトのページを作ったり、ブックの章立てを考えたりラフ構成を書いたり、企画のアイディア出しをしたり、文章を編集したり。こういう作業に集中していると、文字通り時間を忘れてしまうんですね。歳のせいか目だけは疲れますが、身体はあまり疲れを感じないし、むしろ軽いハイ状態になっている感覚すらあります。
一方で、やや苦手意識のある作業(例えば動画の収録や営業的な発信)は、なかなか調子が上がりません。つい後回しにしてしまい、「やらなきゃ」と思いながらも気が重いまま、時間が過ぎていきます。でも誰も代わりにやってくれないので、なんとか自分を奮い立たせて「よいしょ!」という感じでやります。
この違いは何なのでしょうか?
心理学では、完全に集中して時間を忘れるほど没頭している状態を「フロー状態」と呼ぶそうです。スポーツ選手が「ゾーンに入る」というのも、これと同じ現象ですね。
クリエイターにとって、このフロー状態は最高のパフォーマンスを発揮できる貴重な時間。皆さんにもご経験があると思いますし、できるだけこういう時間を増やしたいですよね。
そこで、どうすれば自分をフロー状態に持っていけるか? を考えてみました。
私の場合、フロー状態に入りやすいのは
自分なりの手順やリズムがある作業
成果がはっきり見える作業
ビジュアルとテキストが連動している作業
あの人のために!と思える作業
自由に考える余地のある作業
逆に、腰が重くなるのは
慣れていない、苦手意識のある作業
手順がつかみにくい作業
他人の評価が過度に気になる作業
単調で面白みを感じにくい作業
得意なパターンを見つけたら、できるだけその要素を多くするといいですね。では、苦手な作業でもフロー状態に近づくには、どうすればいいのでしょうか? 自分なりに考えた方法を書いてみます。
1. 小さく分割する
大きなタスクは先が見えず、不安になりがちです。「2時間の動画収録」ではなく「5分だけ台本を読む」など、具体的で小さなステップに分けてみる。作業をスタートしさえすれば、そのまま集中できることもよくあります。
2. 環境を整える
集中できる時間帯、場所、音楽など、自分なりの「集中スイッチ」を見つけておく。私の場合、長らく夜型だったのですが、最近、制作作業は午前中が一番はかどることがわかりました。
3. 完璧を求めすぎない
「まずは練習」「下書きのつもりで」「3行だけ書こう」と、ハードルを下げる。完璧を求めすぎると、始める前から身動きが取れなくなってしまいます(ちなみに締め切りが気になりすぎる時は、序盤に「こんな感じで進めています」と前倒しで報告すると、相手も安心してくれるし、こちらも少し気が楽になります)。
4. 楽しい要素を見つける
苦手な作業にも、どこか面白い部分はないか探してみる。動画なら「今日はあの人の顔を思い浮かべて話そう」「背景を変えてみよう」、経理の書類なら「表組の色をきれいに並べよう」など、遊び心を加える。
5. 得意な人の力を借りる
どうしても苦手なことは、得意な人にサポートしてもらったり、一緒にやってもらったり、外注したりする。一人で抱え込む必要はありません。
クリエイターは、好きなことを仕事にできる恵まれた人種だと思います。でも、好きな部分だけやっていれば生きていけるわけではなく、苦手な部分とも折り合いをつけていく必要がありますよね。
自分がどんな時にフロー状態に入りやすいかを知ることは、限りある時間を効果的に使う大きな助けになります。そして、その状態をできるだけ多く作り出せるよう、意識的に環境や方法を工夫していくことも、立派な仕事のスキルだと思うようになりました。
皆さんは、どんな作業の時に時間を忘れて没頭できますか? そして、苦手な作業を乗り切るコツがあれば、ぜひ教えてください。
どうぞよい週末をお過ごしください!




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