新しい挑戦の前に立つ人へ
- Atsuko Tamura
- 10月3日
- 読了時間: 4分
こんばんは。エディターの田村です。
この秋から来年春にかけて、新しい分野のお仕事がいくつか入ってきました。

クライアントの一組は街づくりのプロの方で、ある小さな街を発展させ、住みたい街ランキング常連になるまでにした仕掛け人。私の対象であるインテリア&ライフスタイル分野のクリエイターではないのですが、お話を聞いていると、街づくりも見方を変えればまさにクリエイションだなぁと感じました。蓄積したノウハウや知見を次の世代に引き継ぐために、考えていることをまとめたい、とのご依頼です。
もう一組は外国人の方です。日本の食文化の奥深さを体験したい海外の食のクリエイターのために、日本の食の奥深さや真髄を知るちょっとマニアックなツアーを企画したいとのご依頼でした。
このところ、何か新しい流れのようなものが来ているようで、初めて手がける分野や内容を依頼されることがあります。以前なら不安すぎて断ってしまっていたかもしれないことも含めて。
実は、以前にも似た経験をしています。随分前、イベントの司会をしてほしいと言われたことがありました。話すのが苦手で緊張しいの自分にはプレッシャーが過ぎる、断ろうと思いましたが、立場上できず、引き受けたことがあります。あの年はなんだかそんなことが集中し、1年間で3回、司会やトークショーをしました。
自分からやりたいとはもう思いませんが、苦手でもなんとかやりおおせたことは自分の中で密かに自信になりました。緊張していても、役割としてやるべきことをちゃんとやればいい、ただそれだけのことなんだという気づきもありました。
新しい分野にチャレンジするとき、大きな不安はつきものだけど、それを乗り越えると、自分の中に取り込めるもの、その容積がなんとなく増えたような感覚になりませんか。
それは、受け入れられる器が大きくなったからかもしれません。でも、器が大きくなったらなったで、まだ何も入っていない部分、つまり自分の未熟さも見えるようになるので、いつまで経っても自信たっぷりにはなれません。これは性格にもよると思いますが。
先日、かなり実績があって、自信を持ってほしいなぁと常々思っているクライアントと話していた時のこと。「新しい挑戦に踏み出すことが、今の自分には必要だとわかっている。でも怖くてなかなか前に進めない。でも進みたい」と話しながら、その人はちょっと涙ぐんでいました。
大丈夫なのになぁ。でも、怖いのはとてもわかる。
この間聞いたばかりの話の受け売りですが、新しいことに踏み出す時のストレスと不安とプレッシャーと恐怖って、厳密には違うものなのだそうで、これらを区別できると対処法が変わると教わりました。
ストレスは、今起きていることと自分の持っているリソースとのギャップに気づき、「自分にできるかな…」と感じている状態。これ自体はニュートラルな事実で、ネガティブなものではありません。
不安とプレッシャーは、上述のストレスをどう捉えるかの問題で、「できないかも…」と悲観的に解釈してくよくよしている状態。ストレスをニュートラルなまま捉えて、「自信ないよね。でも大丈夫、やるだけやってみよう」と思えれば、力に変えられることも多いです。
恐怖は、「きっとうまくいかない、ネガティブな結果になる」という未来を思い描き、恐れている状態。自分の脳内で作り出した妄想に近く、現実にはほとんど起こらないことです。
これ、なるほどな〜、と思ったんですよね。
私にとって初めてのチャレンジである街づくりのプロとの仕事も、海外のお客様との仕事も、今のタイミングだから巡ってきたんだと思っています。不安もあるけど、やるしか答えはない。どんなことになるのか、ちょっと楽しみにでもあります。
皆さんもきっとそういうタイミングがたくさんあると思います。今週は最近の自分の状況から、新しい挑戦の前に立っている方の背中を、少しでも押せればと思って書いてみました。
どうぞよい週末をお過ごしください!
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